huv a slight fever

年中夏

Oct.2018

よくばりスケジュールになった月。これ以外に旅行に行ったりしていた。書いてない作品やイベントもある。遅れてきた夏休みみたい。


◆ミュージカル タイタニック
初見。前回の公演を見られなくて後悔していた。念願でした。
群像劇というイメージがぴったりで、短編集を読んだみたいな感覚。でもまとまり。この人この役とてもよかった!ってところが随所にあり。その中で、もっとこの人がたっぷり歌うところを見てみたいなあみたいな…みたいな欲が出たのもたしか。
藤岡さん、ヅカボぶり。久々にしっかり歌っているところをみられて、しかもすごく好きな役で良かったしか出てこない……。歌がうまい(周知の事実)。うまい……。通信室のところのシーン一番好きだったなあ。みんな好きなんじゃないかなあ。深刻なシーンに入る前のかわいらしくてやすらぐひとときというか。しかしこのシーンのセリフがあとの沈没に向かって意味のあるシーンにもなるのだけど。
これは皆さんそうなのですが、メインの役の他にアンサンブルでもでてくるのがびっくりで、たしかにキャストの人数多くなかったけどこうやるのかあ…とおもった。
相葉さんが歌っているところをきちんと見たのが初めてだったのですが、デュエットがとても素敵でした。よかった。2曲目?あとのほうがすごくよかったです。感情に浸りきりました。まだ相葉アンジョを見たことがないのですが次で見られるかな…?
結末はわかっているけどそこをどう描くのか、っていうのがこの作品でお客さんが気にしているところだと思う。教訓めいたものではなくて史実。物語。事実。ってかんじでした。
初青年館2階。うわさに違わぬ椅子の高さ。視界は思ったより良好でストレスはありませんでした。

◆ミュージカルSMOKE
やっぱり距離が近いと伝わってくる熱も直火ってかんじで強い。こんな小さいところでミュージカルって初かも。しかもキャスト3人。今のところ、ことし最も贅沢な作品だったという感覚。こういったところでこういう作品をまたみたいな。そしてなによりロングランでね…ってこれは感想ではないけど。
小劇場なのに正直こんなに照明演出凝ってると思いませんでした。プロジェクションとかスモークとか、セットも素敵で。4面なのもまたよい。何回も入りたくなってしまう。
間違いなく2回目以降も楽しくなる作品なんだろうけど、初見後半からのアハ体験というか、謎が解けていく感じは一回しか味わえないからすごくじわじわと快感があって、脳が喜ぶ感じ。
木暮さんは天真爛漫な好青年なイメージだったのですけど全く印象変わりました。歌、滑舌がすごい。すてきです。大山さんはいつも何かに葛藤している役を演じているイメージがある、すごくすごく魅力的な役者さんです(なんの紹介?)。来年のマシューがますます楽しみに。子どもみたいな幼さ純粋さがつよい。そこから出てくる迫力とか歌の力強さみたいなギャップというか。
苦悩とか葛藤というのを演じる役者さんというのにとても惹かれるなあって感じた作品でした。

◆ニューライブレボリューション
またもやキャバレーとや○ざがでてくる世界線に来てしまったようだ…。好きなんですけどね。登場人物がちょっと少ないかなあ。赤堀、あれ?2ヶ月前にどこかで…となったりならなかったり。日替わりの芸人さんと小玉さんでげらげら笑ってしまった。ジブリのちからがつよい。未来くんがおとなになっていらっしゃった。あと吉原さんという方、役がとても印象的。
制作さんが入り口とかでめっちゃ丁寧な対応ですてきでした。(感想?)

◆じくりじくりと蝕まれていく
(半分くらい当日に残した感想)
もうこれは自分の精神世界というか、自分との対話をさせていただきました、みたいな時間だった。私にとって演劇はそれなので、正解というか、良かった。
あまり見たことないタイプの作品。というかたぶんはじめて。
ああこれわかる!ってところが何個かあって、せつなくて、泣きそうになるくらいわかる…ってなる感情みたいなのがあって、たぶんほとんど、セリフというよりもその人の頭の中のことを書き起こしてるみたいな台本だった。言葉にした瞬間に、もうそれはその人の言葉じゃなくなっちゃう、みたいな?言葉も劇中にもでてきたとおもうんだけどそういうのを感じたりもして。言い回しが思い出せないのがくやしい。台本ほしい。
対話しているようでほぼしていない、でも明らかに他者の存在ありきで感情が動く人たち。人間の面倒くさいところ、でもそれが人間臭さみたいな、正直さがそこにあって、静かに確かなリアリティが生々しくて…。あーなんかおもしろかった!これって演劇?なんかわかんないけど 考えれば考えるほどおもしろい!!これはすごい出会いをしたなあ。
観劇した日現在、心が何かを欲していて、無理やり詰め込むように観劇やらなんやら予定を詰めてなにか見たりしているのですが、ようやく、あ、これ今見られてよかったって感覚になれて、すごい、静かな衝撃。今私が見るべき作品だった、ってなるやつ。ひさびさにそうなった。
逆にこれをみても全然響かないときってあると思うんですよね。何言ってんの?みたいになることもありそう。たぶんアドレナリン全開のときに見るような作品ではないです。ちょっとちがう。なんかしらのもどかしさとか、どうしようもなさみたいなものを、ちょっと埋めてくれるようなピースを部分的に分けてもらったみたいな、そんな気持ち。感情移入とか共感、って言ってしまうと完全にそれではない気がするけど。たしかに自分の中にもある。わかってしまうということは、自分にも重なる部分がどこかある。
おわったあと、音楽聞きながら帰ろうかなーって思ったときに、こう、上質な歌詞ください!ってなってる わたしにとってはめずらしい…。とにかく、言葉の世界がすごい。
凝ったセットではなく、あまり多く道具とかを使ってないのに、あとしっかりと明確なストーリーがあるわけではないのに?なんかどっしりしていて、でもつかみどころがなくて、おもしろいなあ不思議だなあほんとうに。照明が全部消えて声だけになるところ、すごく好きで、しみじみしました。すてきな演出だったな。
またこういう作品が見たい。長文になっちゃった。

◆GREAT MUSICAL CONCERT
グレコン!こういったコンサートに行くのはたぶん初…?だったのですが、楽しかった!選曲や出演者のおかげもあり楽しめました。見たのはBプログラム。
フランケンシュタインがどうしても印象に強く残っています。絶対に再演見るけど今からどの組み合わせかな〜と悩んでいる。
あとNeverEnough。映画感想でも書いたけど、あの映画の中だとこの曲が一番記憶に残っているのでここで聞けるとは嬉しい予想外。
あとやはりわたしはジキハイがとても好きみたい。好き。曲の作りというかメロディ?石丸さんのお話もあってさらにラブネバも楽しみになりました。
ミュージカルの作品を一つ見るのとはどうしても違うので、1曲ずつ歌うのみてしっかり楽しめるかな?って思っていたけれど、さすが、1曲ずつの中でも素晴らしい表現力でのめりこみる歌の数々でした。作品の違う曲をどんどん歌っていく中で、短い時間でもちゃんと世界観が組み立てられて、やはり役者さんなので、違う面をどんどん見せてくれるから1曲ずつ入り込めるというか。見てる側は忙しくもあるけど、これまで見たことある作品のシーンを思い出したりできるのはとても楽しい。
それと、やはり思い入れのある作品については、あの頃に戻りたい…と思ってしまって、もちろんこのコンサートで見られたパフォーマンスも素晴らしかったけれど、自分が見ていたあの頃のキャストがもう一度演じるところが見たい…と懐古したりもした。音楽の記憶って凄まじいです。ミュージカルのちからというのを再確認した。やっぱり最高に楽しい。もっとたくさんの作品を見たいと思う。