huv a slight fever

年中夏

jul.2018

月が明けてしまう前にすべりこみです
ほんとぎりっぎりだな…

◆DULL-COLORED POP 『1961年:夜に昇る太陽』
 福島三部作のひとつ。ダルカラ作品はじめまして。テーマからしてもっと小難しい感じかと思ったけれどそんなことはなく、1つの家族の1つの夜(振り返ると本当にそこの部分だけなんだなあ)を描いた作品。おもしろくて笑ってしまうところもたくさんあった。けれど軽いというわけではなく、残った記憶を振り返ると、熱くて、勢いがあって、でも静かな部分もしっとりした部分もあった。
 私は2018年という現在の点から2011年のことを振り返っているけれども、(あらためてもう今2018年なんだな。)どんどん遠ざかる1961年のひとときを覗くように追体験した、そんなかんじがした。
 お前は否定しなかった、という言葉にどうしようもない気持ちにさせられた。それはなぜなのか。あれはたかしだけに向けられたものではないんだと感じている私。
 過去に対してこうあるべきだったとか、こうしておけばよかったと言うのは野暮だと思うし、いくらでも言えるけど、言ってももう意味はなくて、ただあの時代にあれだけの人が生きていて、選択した結果の分岐の未来に立っている私たちがいて。あの人たちには未来なんて見えなかった、はずなのに、はずだから?たかしが放射性廃棄物は?!とか言い出したときどきっとした。未来を見通しているみたいで
 あの頃から先の点に立っている私たちがこの作品を見てなんらか思うことがあったならそれをどうすればいいのか…とかんがえてしまう
 原発という問題も含め、田舎ってものが、つらい。と感じる。よわい。苦しい。今年は都会と田舎という対局が背景にあるような作品をたくさん見ている感じがするのですが、私はどうもこのテーマに弱い。苦しくなってしまう。どうしようもない気持ちになる。ただ、自分も故郷を離れて生活している身なので、たかしの気持ちも少しはわかる気がして。
 役者さんひとりひとりが近いだけじゃなくてどこか懐かしい感じがした。

 構成としては、音楽を混ぜながらっていうのがなんとも当時の雰囲気をかんじられるみたいですごくすごくよかった。あと後ろのテロップが静かに事実を伝えて情報を挟んでくれるので、それも大事な役だった。
 ぜひ続きもみたいです。見に行きます。
 雨が降っていた日だったのですが傘の置き場の案内から会場内の誘導に至るまで、対応してくださる制作の方と演者の方?(びっくり)がとても丁寧で頭が下がるおもいでした。

◆グーテンバーグザミュージカル
 お兄さん組観劇。やっぱりもう1チームも見たくなるよね〜…。突き抜けて笑える、そして、歌がうまい………知ってた…会話がテンポよくてたくさん笑えるのに、歌のシーンは泣いてしまいそうになった。だって音楽がしっかりミュージカルしてて泣かせてくるメロディアスさなんですよ。ヘルベティカの曲が、歌詞はきれいではないのに、原田さんによるやるせない気持ちの表現が普通のミュージカル(ってなんだ?)をみてるようにすーっと入ってきて、ミュージカルってすごいな…っておもいました。理屈じゃない…
 日本ミュージカル界の名だたる俳優モノマネでゲラゲラ。こういうのテレビでやったら面白いのに〜!もっとみたいのに〜!とおもったけど、たぶんこの日劇場に来るような人たちこそ一番受けるんだろうな。劇団フォーシーズン。
 歌がうますぎて、俳優さん二人のキャラがこすぎて、この作品の根っこというか、人物(ダグとバド)がちゃんとつかめていない気がしてしまって、なんやかんや。だから他の人のチームでもみたいな〜とそんなかんじもした。

ここにまとめなかったけど前半を某作品に捧げすぎまして、またしても別記事で上げたいのにまとまらない。察し。またの機会に。(一生「またの機会」がまわってくることはないのだろう…)